初心者必見!IPウォームアップを実践してメールの受信拒否を避けよう
新しく取得したIPアドレスでメール配信を行う場合、「IPウォームアップ」が必須です。レピュテーションを高められるので、インターネット・サービス・プロパイダーによる受信拒否を避けられます。今回はIPウォームアップの基礎知識と実践方法をご紹介します。
目次
メールの到達率を高められる!IPウォームアップとは
IPウォームアップとは、IPアドレスの評判を高める方法のことです。主に、新しく取得したIPアドレスや長期間使用されていなかったIPアドレスを利用する際に行います。IPウォームアップが求められる背景には、IPアドレスの評判・格付けであるIPレピュテーション(以下、レピュテーション)の存在があります。
IPレピュテーションについての基本情報は以下の記事を御覧ください。
IPレピュテーションを理解してメール到達率を向上
新しく取得したIPアドレスには、レピュテーションがほとんどありません。この状態で大量のメールを送信すると、インターネット・サービス・プロパイダーから受信拒否されてしまい、結果として理想とするメール配信が行えなくなります。インターネット・サービス・プロパイダーに正当なメールだと判断してもらうためには、配信パターンを認識させる必要があります。そこで役立つのが、IPウォームアップです。
まず、メールの送信数を少量に抑え、徐々にその数を増やして配信パターンを明確にします。すると、想定している送信数を実現できるだけのレピュテーションを獲得できます。
インターネット・サービス・プロパイダーからの受信拒否を避けられる他、メール到達率の向上も期待できるため、メール配信を行う際は積極的に行うことをおすすめします。
なお、 IPウォームアップは昨日今日で実践し、すぐに効果が現れるものではありません。配信規模にもよりますが、少なくとも数ヶ月単位で取り組む必要があることを念頭に置いておきましょう。
押さえておこう!IPウォームアップでレピュテーションを向上させる方法
上記でご紹介したように、IPウォームアップではメールの送信数を徐々に増やすことで、レピュテーションを高めることができます。この他にも、レピュテーションを向上させる方法は複数あり、例えば以下の2つがあげられます。
宛先リストを整理して最新の状態にする
レピュテーションを向上させるためには、宛先リストの更新が必要不可欠です。例えば、スパムトラップが仕掛けられているアドレスにメールを送ってしまうと、レピュテーションが低下するだけでなく、インターネット・サービス・プロパイダーによる受信拒否の対象になる恐れがあります。結果としてレピュテーションの向上を図れないだけでなく、“送信すべきアドレス”にメールを送ることもできなくなります。
こうしたトラブルを未然に防ぐためには、既存の宛先リストを一度整理し、送信実績があるアドレスや受信者が配信を希望しているアドレスのみを残すことが大切です。すでに存在しないアドレスやスパムトラップと思われるアドレスは、この段階でフィルタリングしておきましょう。
送信ドメイン認証を行う
送信ドメイン認証とは、メールを送信した人物のアドレスが正当であることを証明する技術のことです。もし送信ドメイン認証を怠ってそのままメールを配信すると、第三者によるなりすまし被害に遭う恐れがあります。これはレピュテーションの低下につながるだけでなく、メールを送信する相手に迷惑をかける可能性もあります。そのため、SPF(Sender Policy Framework)やDKIM(DomainKeys Identified Mail)を通して送信ドメインの認証設定を行い、事前に被害を食い止めることが大切です。
要チェック!IPウォームアップでレピュテーションを向上させる際の注意点
IPウォームアップでレピュテーションを向上させる際は、以下でご紹介する注意点に留意しましょう。
同じアドレスにメールを送らない
上記でご紹介したとおり、IPウォームアップを行う際は徐々にメールの送信数を増やす必要があります。このとき、「テスト用のアドレスを用意すれば良いのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、単一・複数を問わず同じアドレスに繰り返し送信しても、レピュテーションは向上しません。そのため、テスト用のアドレスでレピュテーションを向上させる場合、少なくとも数百以上のアドレスを宛先ドメイン毎に用意する必要があり、実現的ではありません。
こういったトラブルを回避するためには、レピュテーションの向上を図る際は、実際にメールを配信する予定のアドレスを用いることをおすすめします。
スロットリングを回避する
インターネット・サービス・プロパイダーの多くは、一定期間内に受信できる通数に制限を設けています。その制限に抵触するとメールが送信エラーとなりバウンスし、一時的な受信拒否が発生します。
これは「スロットリング」と呼ばれ、主にレピュテーション不足が原因となります。安定的なメール配信を実現するためにも、IPウォームアップでレピュテーションを高めて、スロットリングを回避しましょう。
ユーザーに寄り添ったコンテンツ・文面にする
迷惑メールと判断されてしまうと、レピュテーションが低下する恐れがあります。たとえIPウォームアップの期間中であっても、メールのコンテンツ・文面には気を遣うことが大切です。内容の薄いメールを何通も送信するなど、ユーザーが不快に感じる配信は避け、常にユーザー目線のコンテンツ配信を意識しましょう。
なお、ユーザーに寄り添ったコンテンツ・文面を作成する方法としては、例えば新鮮な情報や他では得られない情報を盛り込んだり、割引やサンプル提供など何らかのインセンティブを提示したりすることがあげられます。
ぜひご参考に!IPウォームアップのスケジュールの組み方
ここではIPウォームアップのスケジュールの組み方をご紹介します。配信数上限を目処に、1日あたりの送信通数を調整しましょう。
例えば、最終的に15万人にメールを届けたい場合、以下の手順で宛先リストにアドレスを登録すれば、受信拒否やバウンスなどのリスクを軽減できます。
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1日目
50件登録して配信
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2日目
50件追加登録(配信上限:100)
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3日目
400件追加登録(配信上限:500)
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4日目
500件追加登録(配信上限:1000)
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(中略)
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10日目
30,000件追加登録(配信上限:100,000)
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11日目
50,000件追加登録(配信上限:150,000)
万が一配信数上限を超えると、スロットリングが発動する恐れがあります。メールのバウンスを回避するためにも、1日あたりの配信数は慎重に決めましょう。
なお、上記のスケジュール例にある「配信数上限」は、当該メールを含む全ての送信数を指します。すでに別のメールマガジンなどを運用している場合は、その通数を差し引いてスケジュールを立ててください。
IPウォームアップはその道のプロに任せるのもアリ!
IPウォームアップは、メールのバウンスや受信拒否を避ける方法のひとつです。インターネット・サービス・プロパイダーに正当なメールだと判断してもらい、安定的なメール配信を行うためには、積極的に行うことが大切です。しかし中には、「初めてのIPウォームアップだから不安」「どうすればいいか分からない」などと不安を感じている方もいるのではないでしょうか。心当たりがある方は、その道のプロに委託しましょう。
例えば配配メールを活用すれば、IPウォームアップにおけるスケジュールの組み立てを専門エンジニアに一任できます。専門的な知識をもとに1日あたりの配信数を設定するので、効率的にバウンスや受信拒否を回避することが可能です。IPウォームアップを行うにあたり、少しでも不安があるのであれば、この機会にぜひ配配メールをご利用ください。
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