【不動産業界編】おすすめメール配信システムを徹底比較!活用イメージや事例を解説

不動産業界で働くあなたは、日々の業務でこんな課題を抱えていませんか?
- 不動産仲介営業Aさんの悩み
「ポータルサイトからの反響は多いけど、一件一件電話してたらキリがない。気づけば有望なはずのお客様を放置してしまっている…」 - 仕入れ営業Bさんの悩み
オーナーとの関係を維持したいけど、訪問する時間もなかなかない。いざという時に、他社に売却の相談をされてしまったらどうしよう… - 企画担当Cさんの悩み
メルマガを配信しているけど効果がイマイチ分からない。もっとデータに基づいて、効率的に集客や販促活動をしたいのに…
このような悩みを抱えた方におすすめなツールが「メール配信システム」です。
本記事では、不動産業界に特化した視点で、数あるメール配信システムの中から厳選した7つをご紹介します。さらに、具体的な活用戦略や実際の導入事例も一緒に見ていきましょう。
目次
なぜ不動産会社にメール配信システムがおすすめなのか?
「メール配信システムを導入すると、具体的に何が変わるの?」そんな疑問に、不動産会社の日常業務でよくあるシーンを例にお答えします。
営業活動のムダを無くす
問い合わせは獲得できているが、後の営業活動が非効率で他の重要な業務がストップしてしまうというお話をよく耳にします。
例えば、日曜の夜、ポータルサイト経由で資料請求が10件きていたとしましょう。月曜の朝、営業担当のAさんは出社してから1件ずつメールを作成し、資料を添付して送信。お昼過ぎにようやく全ての対応が終わったが、その間、他の重要な業務は完全にストップしてしまったというケースです。
このような場合、メール配信システムを活用することで、資料請求があれば、即座に「お礼メールと資料」を自動送信。さらに、3日後には「〇〇エリアの物件選びのコツ」、1週間後には「ご状況はいかがでしょうか?」といったメールを自動で段階的に配信(ステップメール)するようなシステムを構築することが可能です。
結果、それまで問い合わせの対応に追われていた時間で内見や、確度の高いお客様へのアプローチが可能になるため、営業生産性を上げるという面で、メール配信システムの導入をおすすめしています。
関連記事はこちら【2025年版】メール配信システムおすすめ16選&選び方マニュアル - 機能・料金・サポートを徹底比較
見込み顧客への継続的なアプローチができる
不動産業界において、「もう少し考えます」という断りフレーズはかなり多いです。
例えば、半年前、買取の商談で「少し考えます」と保留になったお客様Bさんがいたとします。その後、忙しさにかまけて全くアプローチできずにいたある日、Bさん宅の近所を通りかかると、別の不動産会社ののぼりが…なんてケースも少なくありません。
何らかの形で見込み顧客へ接触し続けることは、再度検討の状態になった際に、最初に自分たちのことを想起してもらえる可能性が上がるため、非常に重要です。
例えば、メール配信システムを使って、検討中のお客様全員に「〇〇エリアの最新市況レポート」や「限定公開物件情報」などを月1回、定期的に配信、売り込み感をなくし、有益な情報提供を通じて会社の存在をアピールし続けるだけでも、十分再検討に期待できるでしょう。
関連記事はこちら見込み客の定義とは?見込み客を管理し効率的にアプローチ・育成する方法を解説
数値を根拠にメール施策を展開できる
不動産会社で陥りがちなことは、営業マンが個人個人で、顧客に向けてメルマガのようなものを配信するなかで、配信しても効果計測を行っていないというケースです。
例えば企画担当のCさんは、複数の顧客にメルマガ形式で5つの物件を紹介したとします。
しかし、どの物件が多くクリックを得ているのか、そもそもメールが読まれているのかすら分からず、効果測定ができず、結局、次の一手は勘で決めるといったパターンになりがちです。
もし仮に同じ施策を、メール配信システムで実施した場合、分析画面を見れば、「開封率は40%」「物件Aのクリック率が最も高い」といったデータが一目で分かります。さらに、「〇〇様が物件Aを3回もクリックしている」ことまで判明させることまで可能です。
これにより、勘や経験だけに頼らない、生産性の高い営業活動が実現できます。
不動産向けメール配信システムの選び方 6つのポイント
自社に最適なメール配信システムを選ぶために、押さえるべき6つの比較ポイントを解説します。
選定ポイント | 理由 |
---|---|
操作性 | 忙しい営業担当者やPCが苦手な人でも、直感的に使えることが大前提。多機能でも使いこなせなければ宝の持ち腐れになってしまいます。 |
機能の豊富さ | 顧客を絞り込んで配信する「セグメント機能」、追客を自動化する「ステップメール機能」、メール内に物件写真を差し込むための「HTMLメール作成機能」など、やりたいことと機能を照らし合わせて過不足ないかを確認する必要があります。 |
分析環境 | 「誰がどの物件に興味があるか」を可視化し、営業活動の精度を上げるために不可欠。効果測定と改善(PDCA)の基盤となります。 |
サポート体制 | 「設定方法が分からない」「効果的な使い方を知りたい」といった時に、すぐに相談できる国内のサポート体制があると安心です。 |
到達率とセキュリティ | 迷惑メールフォルダに入らず、確実に顧客の受信箱に届ける技術力(到達率)は生命線。顧客情報を守るセキュリティも重要視する必要のあるポイントです。 |
料金体系 | 費用対効果が見合っているか。配信数やアドレス数に応じた料金体系か、自社の規模に合っているかを確認する必要があります。 |
関連記事はこちら【2025年版】メール配信システムおすすめ16選&選び方マニュアル - 機能・料金・サポートを徹底比較
【徹底比較】不動産業界におすすめのメール配信システム6選
先述した、メール配信システムの選定ポイントに基づき、不動産業界におすすめのメール配信システムを比較しながらご紹介していきます。
サービス名 | 特徴 | 操作性 | サポート | 料金 (月額目安) |
こんな会社に おすすめ |
---|---|---|---|---|---|
配配メール | 不動産業界での実績豊富。機能・サポート・操作性のバランスが良く、総合力No.1。 | ◎ | ◎ | 要問い合わせ | プランが豊富で、初めて導入する会社から、本格的に成果を出したい会社まで幅広く対応 |
WiLL Mail | 高機能な国産メール配信システム。分析機能やコンサルに強く、データ活用を重視する会社向け。 | ○ | ◎ | 5,000円〜 | データ分析を重視し、戦略的なメールマーケティングを行いたい会社 |
blastmail | 低価格でシンプルな操作性が魅力。13年連続顧客導入数No.1の実績。 | ○ | ○ | 3,000円〜 | とにかくコストを抑えて、まずは一斉配信から始めたい会社 |
Benchmark Email | デザイン性が高く操作も簡単。日本語サポートも充実しており、海外製メール配信システムの良いとこ取り。 | ◎ | ○ | 1,800円〜 | おしゃれなメールを手軽に作りたい会社、海外製に興味があるが英語は不安な会社 |
Mailchimp | 世界的に有名なメール配信システム。デザイン性は高いが、管理画面やサポートは英語。 | △ | △ | $13〜 (2000円相当~※2025年8月時点) | デザインにこだわりたい会社、英語での操作に抵抗がない会社 |
Constant Contact | Mailchimpと並ぶ海外製メール配信システム。SNS連携も強いが、同様に英語が基本。 | △ | △ | $10〜 (1500円相当~※2025年8月時点) | メール以外のマーケティングも一元化したい会社(英語力必須) |
配配メール

【総合評価】★★★★★
不動産業界のメール配信における「欲しい」が詰まった、機能・サポート・使いやすさを兼ね備えた万能メール配信システムです。
累計10,000社以上の導入実績を誇る国産メール配信システムで、不動産業界での導入実績も豊富です。セグメント配信やステップメールといった必須機能はもちろん、直感的に操作できるHTMLメールエディタも搭載。特筆すべきは手厚いサポート体制で、使い方だけでなく、不動産業界の事例に基づいた効果的な活用方法まで相談に乗ってくれます。
「メール配信システムの利用が初めてで不安」
「確実に成果を出したい」
という企業に、おすすめです。
WiLL Mail (ウィルメール)

【総合評価】★★★★☆
ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるエディタや、分析機能が強みの国産メール配信システムです。特にヒートマップ分析(メール内のどこがクリックされたかを色で可視化)は、顧客の興味を把握するのに非常に役立ちます。専任担当者によるコンサルティングサービスも提供しており、データに基づいた戦略的なメールマーケティングを本格的に行いたい企業におすすめです。
blastmail (ブラストメール)

【総合評価】★★★★☆
とにかく価格を抑えたい場合に検討したいメール配信システムです。シンプルな機能と分かりやすい料金体系で、長年多くの企業に利用されています。ただし、高度なセグメント設定やステップメールの自由度、分析機能においては高価格帯のサービスに劣る面もあるので、活用イメージによって不足が生じる場合もあるでしょう。
まずはメルマガのような一斉配信からスモールスタートしたい、という企業に向いています。
Benchmark Email (ベンチマークイーメール)

【総合評価】★★★★☆
世界50万社以上で利用されているツールですが、管理画面からサポートまで完全日本語対応。豊富なデザインテンプレートと、非常に直感的な操作性が魅力で、誰でも簡単におしゃれな物件紹介メールを作成できるでしょう。無料プランから始められる手軽さもあり、「デザインにはこだわりたいけど、難しい操作や英語は苦手」という企業にぴったりです。
Mailchimp (メールチンプ)

【総合評価】★★☆☆☆
デザイン性はピカイチ!ただし英語力と自己解決能力が必須
世界で最も利用されているメール配信システムの一つ。デザインテンプレートが豊富で、おしゃれなメールを簡単に作成できます。しかし、管理画面からサポートまで全てが英語であるため、言語の壁が大きなハードルとなります。不動産業界特有の細かいニーズに応える機能も少なく、上級者向けのメール配信システムと言えます。
Constant Contact (コンスタント・コンタクト)

【総合評価】★★☆☆☆
SNSやイベント連携も可能な海外製メール配信システムです。
Mailchimpとよく比較されるもので、メール配信だけでなく、SNS投稿やイベントページの作成・管理機能も統合されているのが特徴です。
多機能ですが、やはり英語が基本となるため、不動産会社の日常業務で使いこなすにはハードルが高いでしょう。
不動産業界における「配配メール」の活用事例
実際の不動産会社はどのように活用し、成果を上げているのでしょうか。我々が運営している「配配メール」を導入している企業の実例をご紹介します。
ジャパンホームシールド株式会社

【導入前の課題】
3万社ほどの取引実績がある一方で、約8,000社の顧客しかフォローできていない状態が続いていました。そのため、フォロー不足が引き金となり、競合他社と知らない間に契約してしまうケースが増加し、課題を感じていたといいます。
【配配メールでの施策と成果】
▼施策
顧客との関係性の維持を目的に、約3万人の顧客に向けて月1回メール配信を開始しました。メール内容としては、弊社のニュースリリースや研究内容、広報誌の内容と幅広く情報を発信しています。また、より有益な情報を顧客に届けたいという想いから、顧問弁護士による住宅建築に関わるコラム、取材先の顧客のユニークな取り組みなども配信していました。
▼成果
開封率やクリック数の指標も好調で、知らない間に競合他社で契約してしまうケースが減ってきており、配信したメルマガに手応えを感じる結果に!
関連記事はこちらジャパンホームシールド株式会社様 導入事例|配配メール
株式会社エヌアセットBerry様

【導入前の課題】
株式会社エヌアセットBerry様は、お客様への情報発信と新規開拓を目的として、一斉配信を配配メールのLightプランで運用を行っていました。利用している内に、より成果を上げるためメールの開封やクリック情報だけではなくより詳細な情報を取得し、効率的な新規開拓を実現していきたいと考えるようになったそうです。
そこで、顧客の反応をより詳細に把握、分析ができ、自社サイトへの来訪者特定やその来訪者への自動配信を行える機能も使用できる配配メールのBridgeプランを導入しました。
関連記事はこちら配配メールBridge - 商談獲得特化型ツール
【配配メールでの施策と成果】
▼施策
来訪通知機能を活用して、Webサイトへ訪問したお客様ごとにアプローチ方法を変更しました。
- サイトAへ訪れた方へはお問い合わせ窓口のご紹介(トリガーメール機能)
- サイトBへ訪れた方へは無料相談会に繋げる自動配信(ステップメール機能)
- サイトAorBへ訪れた方を社内アドレスへ知らせる(来訪通知機能)
またメールの開封者には、事前に指定したメールを自動的に送付されるよう設定を組み込みました。
▼成果
実際に自社のサイトへ訪れていただいたお客様に対して、自動でアプローチができるので、配配メール経由の問い合わせを80件以上獲得できるように!
関連記事はこちら株式会社エヌアセットBerry様 導入事例|配配メール
このように、不動産業界やその関連企業も「配配メール」を活用し、営業の効率化や顧客との関係強化といった課題を解決しています。
【目的別】不動産メール配信の具体的な活用戦略
メール配信を成功させる鍵は、「誰に」「どんな情報」を届けるかという戦略にあります。ここでは不動産業のなかでも、顧客とメールでのやり取りが多い、「販売」と「買取」の目的に分け、活用イメージをご紹介します。
不動産の販売が目的の場合
ポータルサイトなどから反響のあったお客様との関係を深め、来店・内見のアポイントに繋げるために、メール配信を活用します。
不動産の購入は検討期間が長いため、焦って物件情報ばかりを送るのは逆効果です。「有益な情報を提供してくれる、信頼できるパートナー」としての立ち位置を確立することが重要になり、そのためにメール配信は非常に効果的です。
▼コンテンツ配信シナリオ例
フェーズ | 目的 | コンテンツ例 |
---|---|---|
初期 (資料請求直後) | 信頼獲得と初回接点の構築 | ・お礼メールと資料の自動送付 ・担当者の自己紹介 ・物件選びのポイント解説 |
中期 (情報収集中) | 興味関心の育成(ナーチャリング) | ・希望エリアの街情報、住みやすさレポート ・住宅ローンや税金の基礎知識 ・購入者様のインタビュー記事 |
後期 (比較検討中) | 具体的な行動の促進 | ・希望条件に合う新着物件、価格変更情報 ・限定公開、未公開物件の案内 ・見学会や相談会イベントの告知 |
ステップメールで初期〜中期の配信を自動化しつつ、お客様のサイト閲覧履歴やクリック情報に応じて、後期のセグメント配信を行うことで、効率的かつ効果的なアプローチが可能です。
関連記事はこちらステップメールって何?メルマガとの違いと、成功の秘訣を徹底解説!!
不動産の買取が目的の場合
【ゴール】
物件オーナー様との長期的な関係を維持し、売却を検討する際に「最初の相談相手」に選ばれる。
【活用ポイント】
オーナー様にとって重要なのは「自分の資産価値がどうなるか」です。売り込みではなく、「あなたの資産価値を守り、高めるための専門家」として、定期的に有益な情報を提供し続けることが信頼に繋がります。
▼コンテンツ配信シナリオ例
配信頻度 | 目的 | コンテンツ例 |
---|---|---|
1通/月 | 定期的な接点構築と市況の共有 | ・担当エリアの最新売買事例、賃料相場レポート ・不動産市場のトレンド、ニュース |
1通/半年 | 専門家知識の提供 | ・税制改正や法改正に関する情報 ・資産価値を高めるリフォームの提案 |
不定期 | 関係深化と相談のきっかけ作り | ・無料査定キャンペーンのご案内 ・相続対策セミナーの告知 ・季節のご挨拶 |
売却に関するお問い合わせなどをしていても、すぐに売却意向がないオーナー様がほとんどです。電話や訪問といった「重い」アプローチではなく、メールという「軽い」接点を持ち続けることで、いざという時に思い出してもらえる存在になることを目指しましょう。
常に接点を持ち続けることで、売却の検討を始めた際、「そういえば」であなたの会社と名前が思い浮かぶきっかけ作りになるでしょう。
関連記事はこちら【5分でわかる】メルマガとは?作成のコツや配信手順など基礎知識を解説
あなたの会社に最適なメール配信システムは?
不動産業界と一括りにしても、メール配信に求める目的は様々です。
ここからは、担当している業務毎にどのようなメール配信(またはどの機能)を重視すべきか、どういったメール配信システムが適しているのかを説明します。
不動産を販売することが目的の場合
【重要視するべき機能】
- ステップメール
- セグメント配信
- 分析機能
【おすすめメール配信システム】
販売営業の最大の課題は「反響後の追客漏れ」と「ニーズの把握」です。「配配メール」なら、ステップメールで追客を自動化しつつ、顧客の行動からニーズを読み取り、適切なタイミングでのアプローチが可能です。
不動産の仕入れ(買取)が目的の場合
【最重要視する機能】
- HTMLメールエディタ
- セグメント配信
【おすすめメール配信システム】
仕入れ営業は、物件オーナー様との長期的な関係構築が命です。「配配メール」「ブラストメール」の簡単なHTMLメールエディタはもちろん、よりデザイン性の高いメールを手軽に作りたいなら「Benchmark Email」も良い選択肢になるでしょう。
不動産のプロモーションが目的の場合
【最重要視する機能】
- 効果測定
- 分析機能
- A/Bテスト機能
【おすすめメール配信システム】
企画担当者のミッションは、広告や販促活動の費用対効果を最大化することです。「配配メール」は分析機能と使いやすさのバランスが良く、「WiLL Mail」はヒートマップ分析など一歩進んだ分析が可能です。メール配信のデータ活用が重要になるため、分析機能が整ったサービスを選びましょう。
まとめ
メール配信システムを検討するうえで重要なことは、自社の規模や目的、使う人のITリテラシーを正しく理解し、「身の丈に合った、でも成果を出せる」メール配信システムを選ぶことです。
メール配信システムの導入は、単なる業務効率化に留まりません。顧客との関係を深化させ、データという新たな武器を手に入れる、重要な役割を担います。ぜひ、この記事を参考に、メール配信システムを活用してみてください。
「配配メール」は、企業の集客・販促活動に携わる方のメールマーケティング業務を支援するサービスです。
シンプルな配信操作、見やすい成果指標レポート、メールの反応による見込み客の可視化、サイト来訪通知といった機能によりメールマーケティングの実践をサポートします。
また、機能の提供だけではなく、ナレッジ提供や個社の運用に踏み込んだ手厚いアフターフォローにより、お客様の販促の成功に向け伴走します。
メール配信の初心者から本格的なメールマーケティングの実践を目指している方まで、どなたでも安心してお使いいただけるサービスとして、お客様に長く愛され、98%の継続利用率を維持しています。