業界別メルマガの開封率とクリック率の目安って?効果測定の正しい方法とは

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業界別メルマガの開封率とクリック率の目安って?効果測定の正しい方法とは

メルマガの効果を上げるためには、開封率とクリック率の測定が最重要です。そこでまずは、業種別メルマガ開封率とクリック率を参考にしながら、メルマガの効果検証の方法とメルマガの開封率を上げる方法をご紹介します。その上で、今日におけるメルマガの効果的な使用法について考えていきます。

目次

    開封率とは?

    開封率とは「配信したメールをユーザーが開いた割合」のことです。高ければ高いほどメールの内容に目を通してもらえているという成果のあらわれであり、将来的に売上にも直結するため、様々な施策を用いて開封率を高める必要があるといえます。

    全般的なメルマガの開封率・クリック数の現状

    メルマガの開封率は、調査対象となる企業や調査方法にもよりますが、全体で平均すると15~20%前後とされています。
    そして、クリック率は2%~3%程度です。

    また、PCかスマホかというように、受信する環境によっても異なり、一般的にはPCに比べるとスマホは開封率が高い傾向があります。

    さらに、メルマガの開封率・クリック率は、コンテンツの内容やユーザーの傾向に左右されるため、業種によって開封率の高さは大きく変わることに注意が必要です。例として、ユーザーの興味と直結しやすい趣味関連のメルマガは、開封率が高い傾向があります。一方で、頻繁に配信され対象も多岐にわたるクーポン配信のメルマガは低くなりやすい傾向があるなど、業種によって様々です。

    このように効果測定が出来るようになったとはいえ、まだまだ完全な数字を取る事が出来ていない現状があります。そこで、参考となるいくつかの業種をピックアップしながら、メルマガの開封率とクリック率についてみてみましょう。

    業種業態別の平均開封率やクリック率を管理画面でチェックできます!

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    メルマガの開封率とクリック率の目安【2022年1月】

    2022年1月時点の開封率とクリック率を見てみましょう。業種業態によって、平均開封率やクリック率にばらつきがあります。
    自社の数値と比較し、自社の方が低い場合はこうした平均値を目標として設定し、メルマガの改善を行うことで、効果を高められるでしょう。

    業種業態 開封率 クリック率
    広告/マーケティング/PR/メディア/デザイン 21.94% 3.35%
    建築・建設 26.00% 4.54%
    観光/エンターテイメント/ホスピタリティ 26.86% 3.36%
    教育 32.51% 3.82%
    コンサルタント/HR/人材 25.92% 3.23%
    ファイナンス 23.16% 2.94%
    医療 25.92% 2.58%
    保険 21.38% 2.11%
    製造/物流/エンジニアリング 20.49% 3.10%
    NPO/行政サービス 31.95% 4.04%
    不動産 25.23% 2.91%
    小売/消費サービス 27.29% 3.42%
    テクノロジー/通信 25.33% 3.26%
    フィットネス 27.65% 3.43%

    開封率の算出方法

    開封率は「(メールが開封された数÷配信に成功したメールの数)×100(%)」で算出できます。配信結果を正しく分析して改善に繋げるには、この数値が非常に重要です。

    開封率の計測方法

    開封率を計測する方法には、主に次の2種類があります。

    Google Analyticsの活用

    ひとつは、Google Analyticsの「イベント」という機能を利用する方法です。配信するHTMLメールの文中に測定用の画像を設置して、画像が読み込まれた数で開封数を計測し、配信に成功した数で割って算出します。

    Google Analytics

    Google Analyticsでの計測方法を詳しく解説!

    HTMLメールの開封確認の仕組みとは?

    メール配信システムの活用

    もうひとつは、メール配信システムに搭載されている分析機能を活用して開封率を確認する方法です。Google Analyticsとは異なり、特別な設定をしなくても自動的に計測されるため、専門知識がなくても簡単に開封率を参照できるというメリットがあります。メルマガ配信・メール一斉送信サービスの配配メールでも、ひと目で開封率を把握できる分析機能を用意しています。

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    効果測定の正しい方法

    ここまでは、業種・年度別にメルマガの開封率とクリック率の平均を紹介してきました。ですが、必ずしも平均値が絶対というわけではありません。正確な測定・比較を行っていくためには、以下の4つの理由を念頭に置くことが必要です。それでは、それぞれポイントを確認していきましょう。

    理由1 同じ業種でもターゲット層が違う

    まず前提として同じ業種であっても、ターゲットとしているユーザーは企業ごとに異なっていることに注意が必要です。例えば、飲食業界を例にあげてみましょう。業界の中には、ファミリー層をターゲットに置くレストランもあれば、企業へのケータリングをメインとしている弁当屋などもあります。これらのターゲットには重なる部分もあるかとは思われますが、メインとするターゲットユーザーも、そのユーザーがメルマガを受けとり閲覧する環境も大きく異なっているはずです。そのため、同じ業種に振り分けられていても、必ずしも似たような結果になるとは限りません。メルマガ配信のデータだけを確認するのではなく、その他のマーケティング手法と組み合わせてより正確な情報を手に入れる事が重要です。

    理由2 ユーザー層によって最適なタイミングが違う

    メルマガの開封率を上げるためには、ユーザーが開きやすい・興味を持ちやすいタイミングで配信することが必要です。しかし、先ほど紹介したように、企業ごとにメインとしているターゲット層は異なっています。その結果として、企業ごとに配信日時も最適な集計タイミングも異なってきます。そのため、比較的に近い業種であったり、競合他社であったりしても、集計タイミングによっては開封率・クリック率にブレが出る可能性があります。

    理由3 コンテンツ内容の優先度が違う

    コンテンツの質だけではなく、知らせる内容によっても開封率・クリック率は変わってくることでしょう。例えば、サービス内容の変更などの重要なお知らせであれば、開封率とクリック率は大きく上がります。一方で、何度も送られてくる定期的な広告などであれば、目新しさを感じず、開かれないままで終わってしまいやすくなります。そのため、重要な情報のみを少数の会員に伝えるメルマガを送る企業と、多くの人に沢山のメルマガを送る企業では開封率とクリック率ともに違ってきます。また、スマホかPCかでもコンテンツの選択を慎重に行うべきでしょう。例えば、タップするだけで簡単に電話を繋げられるスマートフォンのメリットを生かした内容を送るなどの工夫は常に考慮するとよいでしょう。

    理由4 設定によっては正確に測れないことがある

    HTMLメールを利用した開封率の測定は、いくつかの仕組みがありますが、一般的に普及しているのは、埋め込んだ画像がダウンロードされた回数で計測する方法です。ですが、受信するユーザーが画像の読み込みを禁止していたり、そもそもHTMLメールの受信・開封を拒否していたりする場合、正確な数値を図ることができません。こうした事情があるため、メルマガの開封率は実際には計測よりもやや高い数値である可能性もありえます。

    メルマガの効果算出について

    効果測定の前提条件を確認した後は、正しい算出方法も確認しておくことが重要です。メルマガの開封率・クリック率測定は、メルマガ配信サービスなどのツールを使用するのが一般的です。しかし、開封率とクリック率を正確に導き出すためには、計測方法の仕組みを正しく理解しておくことが大切です。そこで、あらためてメルマガ効果の算出方法を確認しておきましょう。

    ・HTMLメールで送る必要がある
    まず開封率・クリック率を算出するためには、テキストメールではなく、HTMLメールを使用する必要があります。テキストメールには、開封率を測定する機能はないため、必ずHTMLメールを使用しましょう。

    ・開封率の算出方法
    開封率はメルマガを受信したユーザーが、メルマガを開いたかどうかを測定します。このとき、アドレスの変更などで届かなかったメルマガの数は除外することに注意が必要です。ユーザーに届いたメルマガだけを対象にして算出しましょう。

    開封率の算出式
    開封率=(ユーザーがメルマガを開いた数÷ユーザーに届いたメルマガ数)×100%

    ・クリック率の算出方法
    クリック率は、配信したメルマガに載せた「リンクがどれだけクリック」されたかを示す数値です。開封されたメールではなく、ユーザーに届いた数から算出することに注意しましょう。

    クリック率の算出式
    クリック率=(ユーザーがリンクをクリックした数÷ユーザーに届いたメルマガ数)×100%

    ちなみに、開封されたメルマガから算出する数値は「反応率」と呼ばれています。こちらは、開封はされたメルマガのリンクがクリックされたかどうかを割り出せるため、件名などの要素を差し引いたコンテンツ内容の質を調べることに適しています。こちらの計算式も確認しておきましょう。

    反応率の算出式
    反応率=(ユーザーがリンクをクリックした数÷開封されたメルマガ数)×100%

    開封率を上げるポイント

    ここからは、開封率を上げるためのポイントについて解説します。

    関連記事はこちら開封率向上のコツがメール作成画面でわかる!

    配信タイミング

    メールの開封率は、配信するタイミングによっても大きく変わります。BtoBでは、平日の11時~12時といった昼休憩前の時間帯、BtoCでは、朝の8時~10時、および夕方17時~19時といった通勤時間帯が開封率の高まるタイミングといわれています。

    関連記事はこちらメルマガの開封率に差が出る?最適な配信タイミングを考えよう

    関連記事はこちらメルマガの配信時間はいつがいい?効果的なタイミングと開封率を上げるテクニック3選

    差出人名

    差出人不明のメールは開封前に削除されたり、最初から迷惑メールに分類されたりしてしまう可能性が高くなります。そのため、差出人名に配信者の名前や社名などを記載することが大切です。

    プリヘッダーの設定

    ユーザーがメールを開封するかの判断には、メールの受信画面で2~3行程度表示される「プリヘッダー」と呼ばれるテキストも影響します。最初の数行で興味をひくことができれば、開封してもらえる可能性は高まるでしょう。

    関連記事はこちらメルマガの開封率を上げる6つのポイント!モバイルの特性『プリヘッダーテキスト』を知ろう

    件名

    思わず開封したくなるメールを作成するために、件名にも注意しましょう。

    ・文字数は20文字以内に収める

    長すぎる件名は趣旨が分かりにくくなるため避けた方が望ましいでしょう。できるだけ20文字以内に収めることをおすすめします。

    ・どのような価値があるかを伝える

    「このメールはどんな価値を提供するメールなのか」をひと目で分かるような件名を付けることが大切です。内容が分からない件名では、開封する意欲が減退する原因になります。

    ・具体的に説明する

    ひと目見ただけで内容をイメージできる件名を設定するためには、具体性を持たせるのが効果的です。例えば「弊社商品のご紹介」ではなく、「弊社売上No.1の〇〇のご紹介」などの件名の方がユーザーの関心をひきやすいでしょう。

    ・緊急性をアピールする

    「〇日間限定」「今だけ」など、「すぐに読まなければ」と思わせる内容を意識すると開封率が向上しやすくなります。

    ・独自性を持たせる

    ユーザーは1日に多くのメールを受信しているため、他社と同じような内容のメールは開かれない可能性が高いです。「このメールは今までに見たことがない内容かもしれない」と思わせる件名を設定しましょう。

    具体的などんな件名が良いかを知りたい方はこちら

    【サンプル付き】メルマガの開封率をあげる!インパクトが強いタイトル(件名)をつくるコツ

    KPIの設定

    メルマガを運用する際は、あらかじめKPIを設定することも大切です。

    KPIとは「最終的な目標(KGI)を達成するための評価指標」であり、「目標にたどり着くためにはどのような行動を取らなければならないのか」を明確にして組織が一丸となって目標に向かっていくために必要不可欠だといえます。

    KPIを設定することによって目標まで計画性を持って業務に取り組むことができるようになり、効率的に開封率を高められます。

    PDCAサイクルを意識する

    メルマガを配信する際は開封率を定期的に計測し、改善すべき点がないかどうかを洗い出して改善施策を実行し、さらに効果を高める「PDCAサイクル」を意識した運用を行うことが大切です。

    配信したまま放置してしまうとメルマガが十分な効果を発揮しているかがわからず、長期間不要な工数をかけてメルマガを配信し続けてしまう可能性もあるため、必ず効果測定を実施しましょう。

    メルマガ配信は本当に今のままで良いのか

    2022年度のデータを紹介しましたが、このままのスタイルでメール配信を続けるべきかは疑問が残ります。というのも、2022年度以前の平均開封率とクリック率の推移を見ていくと、一定の数値はキープしているものの大きな上昇が見られていないためです。前述のようにどんなターゲットを狙うのかにもよるのですが、例えば、LINE上で送られてくるメッセージや、キャッシュレス系のサービスなどが、エンドユーザーと呼ばれる最終的な消費者との接点を増加させています。
    「ポイント還元」、「現金還元」、「商品購入」がサービス上から直接出来るような流れです。今まで、電子クーポンなどをメールで確認していた人もそちらが手軽であれば移行していきます。

    こうなると、メール配信サービスの狙う層はすこしずれたところになってくる可能性があります。一例としては、高単価な商材の情報に特化していくことなどが考えられます。

    また、こういった他サービスとの連携や連動といった活用方法も考えていく必要があるかもしれません。メルマガ単体での質の向上や検証も重要ですが、次のステージに進むためには企業全体でマーケティング戦略の一部分としてのメルマガ、という共通認識を持つべきでしょう。

    関連記事はこちらHTMLメールの開封確認の仕組みとは?測定方法と開封率アップのコツ

    まとめ

    メルマガは、手当たり次第に数を送れば良いというものではありません。他のサービスの動向も確認しながら、さらなる効果を上げるために、現時点での効果を正確に把握し、ユーザーの興味を引き付けるものに改善していくことが大切です。現状に満足せずに、積極的に開封率・クリック率の上昇を図っていきましょう。


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    記事執筆者紹介

    記事執筆者 大塚 陽生紹介
    大塚 陽生著者大塚 陽生のXへのリンク
    株式会社ラクス ラクスクラウド企画部 オンラインプロモーション課

    広告代理店の営業&ウェブ広告の運用担当として6年間従事し、2019年4月ラクス入社。オンラインマーケティングチームに所属し広告運用や営業メールの運用を担当。メルラボでは、主に自身のメール配信実績をもとにした記事を作成。

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