飛び込み営業は時代遅れ?効果を上げるコツと好感度を高める方法を紹介
飛び込み営業は時代遅れと考えられる節があります。しかし、飛び込み営業によって新規取引先を獲得できることもあり、決して無用な営業方法ではありません。なぜ飛び込み営業が時代遅れといわれるのか、また、なぜなくならないのかについて解説します。
目次
飛び込み営業とは?
飛び込み営業とは、アポイントを取らずに企業や個人宅を訪問し、自社商品や自社サービスについて営業する手法のことです。相手との接点がなくても営業できるという特徴がありますが、相手が忙しいときや担当者不在のときに訪問する可能性もあり、必ずしも接触ができるとは限りません。
飛び込み営業のメリット・デメリットを紹介します。飛び込み営業は時代遅れか考える前に、飛び込み営業についての理解を深めておきましょう。
関連記事はこちら飛び込み営業とは?メリットや成功のための13のコツを解説
飛び込み営業のメリット
飛び込み営業には、次のメリットがあります。
- 顔を見て話せる
- 普段会えない人に出会える
- 相手からの信用を得やすい
飛び込み営業のメリットは、相手と直接会って自社商品・自社サービスを勧められることです。顔を見て話すことで、電話や手紙、メールでは伝わらないニュアンス的な部分も伝えられます。
また、いきなり訪問することで不信感を持たれることもありますが、実際に顔を見て話すため、担当者と直接話ができれば電話営業と比べると相手からの信用を得やすい点もメリットです。
飛び込み営業のデメリット
飛び込み営業には、次のデメリットがあります。
- 労力が大きい
- 成功率が低い
- 断られたときの心理的ダメージが大きい
飛び込み営業は労力が大きい営業手法です。たとえばメールなら複数の相手にまとめてアプローチできますが、飛び込み営業は1件ごと尋ねることが必要です。また、電話営業なら電話さえあればどこでも営業できますが、飛び込み営業は相手の会社や自宅にまで出向かなくてはいけません。
成功率の低さも、飛び込み営業のデメリットです。アポイントを取らずに訪問するため、相手が忙しいときは話を聞いてもらえません。相手が忙しくなくても、「忙しいから」と断られる可能性があります。
また、話を聞いてもらえたとしても、自社商品や自社サービスに興味を持ってもらえないかもしれません。そのため、労力が大きい割には成功率が低く、割に合わないように感じるでしょう。
断られたときの心理的なダメージの大きさも、飛び込み営業の特徴です。
ほかの営業方法でも断られるときには少なからずダメージを受けますが、飛び込み営業では面と向かって断られるだけでなく、相手との関係を構築せずに出かけるため、強い言い方で断られる可能性があります。顔も見ずに「帰ってくれ」といわれたり、「いきなり来るのは非常識ではないか?」と問い詰められたりするかもしれません。
飛び込み営業が時代遅れといわれる理由
飛び込み営業は現代でも利用されている営業手法ですが、しばしば「時代遅れ」と評されることがあります。主な理由としては、次の3点が挙げられます。
- 新しい営業手法が誕生したから
- 営業担当者の精神的な負担が大きいから
- 相手に迷惑をかけることがあるから
それぞれの理由について見ていきましょう。
理由1.新しい営業手法が誕生したから
飛び込み営業のように相手の会社や自宅を訪問する営業方法を「フィールドセールス」といいます。近年は、訪問しない営業である「インサイドセールス」が台頭してきたため、飛び込み営業は古い、時代遅れといわれることがあります。
インサイドセールスと比べると、飛び込み営業は古い手法ですが、時代遅れというわけではありません。実際に飛び込み営業をしている企業も多く、一定の成果を上げています。インサイドセールスなどの新しい手法については、以下の記事をご覧ください。
関連記事はこちら飛び込み営業に代わる新規顧客の獲得方法をお教えします!
理由2.営業担当者の精神的な負担が大きいから
電話やメールなどで断られたときよりも、面と向かって断られるほうが精神的ダメージは大きいと考えられます。飛び込み営業は断られることも多いため、精神的にダメージを受ける機会も自然と多くなってしまうでしょう。
また、営業先が不便な立地のときは、身体的にも負担が大きくなります。何時間もかけてようやく1件を訪問したにもかかわらず、取り付く島もなく断られてしまうと、ポジティブな性格の人でも虚しさを感じるかもしれません。
理由3.相手に迷惑をかけることがあるから
アポイントを取らずに訪問することで、相手に迷惑をかけてしまうことがあります。とくに法人の場合は、相手が仕事中のタイミングで営業することになり、個人に営業するよりも迷惑になってしまう可能性が高いと考えられます。始業直後や終業直前の忙しそうな時間帯は避けるなどの工夫をしても、事業所ごとに忙しいタイミングは異なるため、迷惑をかけてしまうかもしれません。
法人に飛び込み営業をするときは、状況ごとにコツを押さえておくことが必要です。次の記事をご覧になり、飛び込み営業のコツをチェックしてみてください。
関連記事はこちら法人の飛び込み営業を成功させるポイントは?場面ごとのコツを紹介
時代遅れであっても飛び込み営業がなくならない理由
時代遅れといわれ、減りはしつつもなくならないのが飛び込み営業です。なくならない主な理由としては、次の3点が挙げられます。
- 接点のない相手にアプローチできる
- 営業担当者のスキルアップにつながる
- 取引先を増やせる
それぞれの理由について説明します。
理由1.接点のない相手にアプローチできる
飛び込み営業は、まったく接点のない相手でもアプローチできる手法です。ドアをノックさえすればよいため、関わりのない相手に対しても自社商品や自社サービスの営業を開始できます。
また、飛び込み営業は何の情報もない相手に対してもアプローチできる手法です。電話営業をするには相手の電話番号、DMでの営業をするには相手の住所と氏名が必要です。しかし、飛び込み営業なら、相手の電話番号や住所、氏名を知らなくてもアプローチできます。
個人情報の管理意識が高まっている現在、容易に相手の情報を入手することはできません。情報がなくても営業できる飛び込み営業を実施することで、営業先の幅を広げやすくなります。
理由2.営業担当者のスキルアップにつながる
飛び込み営業は新人研修の一つとして実施されることもあるほど、ビジネスのあらゆるスキルを必要とする営業手法です。
新人はもちろんのことある程度熟練した営業担当者でも、飛び込み営業の場数を踏むことで営業のスキルアップにつながります。実践的な社員教育の一環として飛び込み営業を活用する企業もあるため、時代遅れといわれてもすぐにはなくなりません。
理由3.取引先を増やせる
飛び込み営業は効率性の低い営業手法ですが、まったく成果が得られないわけではありません。続ければいつかは契約につながり、取引先が増えることもあります。
何もしないよりは、効率性が低くても飛び込み営業をするほうが、売上増や事業拡大につながります。ほかの営業手法で期待するような効果が得られないときも、時代とは逆行しますが、飛び込み営業をしてみるのも一つの方法です。
時代遅れな飛び込み営業をアップデートするコツ
飛び込み営業にはメリットもありますが、効率が悪いのも事実です。そのため、営業のすべてを飛び込み営業だけに頼ってしまうことはあまり勧められません。
飛び込み営業のよさを活かしつつ営業成果を上げるために、次の方法で現代にも通用するスタイルにアップデートしましょう。
- 相手のニーズを正しくつかむ
- 数ではなく結果を重視する
- 営業前に準備をする
- ほかの営業手法と組み合わせる
- 飛び込み営業で得た情報をデータ化する
それぞれの方法について解説します。
相手のニーズを正しくつかむ
優れた商品・サービスがあっても、相手が必要としていないものであれば営業しても販売に結びつけるのは難しいでしょう。自社商品や自社サービスを紹介する前に、相手のニーズを素早く見極めることで、営業効率を高められます。
相手のニーズのヒントは、さまざまな場所に落ちています。たとえば玄関口や机の上、相手の話し方や態度などにもヒントがちりばめられていることがあるかもしれません。営業トークを始める前に、注意力を働かせて相手のニーズを正しくつかみましょう。
数ではなく結果を重視する
飛び込み営業は効率性が低い営業手法のため、成果が出なくて当たり前といった心持ちになり、営業担当者に「とにかく数をこなせ」と指示を与えてしまうかもしれません。しかし、営業手法にかかわらず、重要なのは結果です。一つでも多く訪問するよりも、次につながる成果が一つでも多くあることが大切です。
まずは営業部署全体が、訪問数ではなく結果を重視する視点に切り替える必要があります。一つひとつの訪問をおろそかにせず、「訪問するからには次回のアポイントや成約につなげよう」と丁寧に向き合うようにしましょう。
飛び込み営業を成功させるためのコツは、次の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にして、結果を出す営業を実現してください。
関連記事はこちら飛び込み営業のコツ!アポなし訪問営業を成功させるための準備も紹介
営業前に準備をする
一つひとつの訪問をおろそかにしないためにも、営業に行く前に丁寧に準備をすることが必要です。次の4つの準備をしてから、営業に出かけましょう。
- 商談のロールプレイングをする
- トークスクリプトを準備する
- 訪問先について調査する
- 身だしなみをチェックする
準備1.商談のロールプレイングをする
商談までの手順を理解していないと、「えーっと」「ちょっと待ってください」といった相手との会話を途切れさせてしまう言葉が出てしまいます。また、あまり自信がないように話していると、相手は商品やサービスに対して不信感を抱くかもしれません。スムーズに会話を続け、なおかつ相手からの信用を得るためにも、商談のロールプレイングを実施しておきましょう。
商談のロールプレイングとは、営業する側と相手側に分かれ、会話を予行練習することです。相手の反応に対してスムーズに対応できるようになるだけでなく、繰り返すことで戸惑わずに自信を持って話せるようになります。
営業担当者同士でロールプレイングをすれば、飛び込み営業で実際にいわれることがある発言なども踏まえて、より実践的な予行練習を実現できます。何度も繰り返し練習し、商談成立までの手順を完璧に頭に入れておきましょう。
準備2.トークスクリプトを準備する
トークスクリプトとは、会話の流れについてまとめた台本のことです。たとえば、「今忙しい」と断られたときなら「申し訳ございません。では資料を置いておきますので、ひと段落ついてからご覧ください」と返答するなどのように、ケースごとの会話パターンをまとめておきます。
トークスクリプトを準備しておくと、相手の言葉に対してスムーズに切り返せるようになり、飛び込み営業に対する苦手意識が和らぐこともあります。トークスクリプトを使って商談のロールプレイングをしてから、飛び込み営業に出かけましょう。トークスクリプトの作成方法については、次の記事をご覧ください。
関連記事はこちら飛び込み営業のトークはつかみが重要!トークスクリプト作成のコツをご紹介
準備3.訪問先について調査する
飛び込み営業は、手当たり次第に訪問することではありません。法人を対象として飛び込み営業をするのであれば、相手との接点がなくても、インターネットを使ってある程度の情報を取得できます。たとえば、社名と住所から相手企業のホームページなどを探し出し、次の情報を入手できるかもしれません。
- 企業規模
- 業種
- 企業の特徴(強み)
- 経営陣の名前
業種から業界のトレンドや競合他社の動向も割り出して調べておくと、よりスムーズな営業につなげられます。また、相手企業が必要とする可能性がある自社商品や自社サービスも、ある程度割り出せるため、営業の成功率を高められます。
準備4.身だしなみをチェックする
相手に好印象を与えるためにも、営業に出かける前に身だしなみをチェックしておきましょう。身だしなみのポイントは清潔感です。爽やかな印象になるように、次の点を整えてから飛び込み営業に出かけてください。
- 髪は清潔で、伸びっぱなしの印象を与えないか
- 手指が清潔で、爪は適度な長さに切っているか
- 洋服は清潔で、しわや目立った汚れがないか
- アクセサリーが目立ちすぎないか
- 香水をつけすぎていないか
ほかの営業方法と組み合わせる
飛び込み営業以外の方法と飛び込み営業を組み合わせることで、成果が得やすくなることもあります。たとえば、相手から「忙しいので、会社に来られるのは困る」といわれたときは、電話やメールなどによる営業を提案してみてはいかがでしょうか。
関連記事はこちら新規開拓の営業メールの書き方は?【例文/テンプレ集】
また、飛び込み営業と別の新規開拓営業を並行して行うのもおすすめです。例えば、企業リストを購入して、そのリストに対して電話やメールでアポを取ることも可能です。
飛び込み営業での新規開拓に依存してしまうとなかなか効率的に顧客獲得できなくなることもあります。他の手法も並行して行うことで、効率的に顧客獲得が可能になります。
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関連記事はこちら企業リストダウンロードPowered by BIZMAPS
飛び込み営業で得た情報をデータ化する
飛び込み営業は、基本的には断られることの多い営業手法です。しかし、断られて終わりではなく、断られた経験をもとに顧客のニーズを分析するヒントにしたり、営業手法を改めるきっかけにしたりしてみてはいかがでしょうか。
たとえば、失敗した場合と成功した場合に分け、それぞれの挨拶や営業トーク、勧めた商品・サービスをすべて記録に取ってデータ化してみましょう。失敗したケースには何らかの共通点が見られるかもしれません。また、出かけた時間帯や相手の年代・性別、法人なら業種や担当者の立場などもすべてデータとして分析してみてください。
飛び込み営業で好感度を高める方法
飛び込み営業は、相手に不快感を与えることがあります。たとえば、忙しいときにあまり役に立たなさそうな話題をゆっくりと話すなら、紹介する商品・サービスが役に立つかどうかにかかわらず、相手は不快に感じて営業トークに耳を傾けない可能性があるでしょう。
飛び込み営業でも相手から話を聞いてもらうには、まずは相手から好感を抱いてもらうことが必要です。相手から好感を持ってもらえると、販売につながるだけでなく、営業担当者への当たりがきつくなくなり、営業担当者も精神的に楽になります。
好感度を高める基本的な方法としては、次の2点が挙げられます。
- 論理的に話す
- 適度なタイミングで切り上げる
それぞれの方法について見ていきましょう。
論理的に話す
相手の感情に訴えかけるのではなく、自社商品・自社サービスの必要性を論理的に説くことが大切です。たとえば、「すでに導入している企業が5割を超えていますよ」「今なら2割引です」とアピールしても、相手が必要性を感じなければ、購入しようという気持ちにはならないでしょう。
「月末は集金で忙しいというお話をうかがいましたが、弊社の集金サービスなら、請求書の発行から集金までワンストップで対応できます。月末も忙しくなりません。」と、相手にとって自社商品・自社サービスがどのように役立つのか論理的に説明することで、相手の気持ちを動かすように意識してください。
適度なタイミングで切り上げる
適度なタイミングで切り上げることも、相手から好感を抱いてもらうためのコツです。心の中で「帰ってほしいな」と思っても言い出せずにいるケースも考えられるため、相手が迷惑そうにしているときはもちろんのこと、相手が話に集中していないように思えるときも、早めに切り上げるようにしましょう。
話が続かなさそうなときは、パンフレットなどの資料を置いて帰るほうがよいかもしれません。相手が「興味はあるけれども、今は忙しくて話を聞けない」と教えてくれたときは、次回のアポイントを取ってから切り上げましょう。
飛び込み営業が向いている人とは?
飛び込み営業に適した人材を配置することで、営業効率を高められます。とりわけ次の特徴を持つ人は、飛び込み営業に向いているといえます。
- 観察力に長けている人
- 物事をポジティブに捉える人
- 営業攻略を楽しめる人
- 気持ちの切り替えが早い人
- 行動力のある人
それぞれの特徴について見ていきましょう。
観察力に長けている人
飛び込み営業では、相手についての情報がほとんどない状態で営業トークを始めていきます。そのため、相手が興味を持っていることや自社商品・サービス関連のニーズを瞬時に見極めることが必要です。観察力に長けている人材なら、訪問後わずかな時間で相手の興味やニーズを割り出し、適切なトークで商品・サービスを勧められるでしょう。
また、相手から好感を持ってもらうためにも、「帰ってほしい」と思う気持ちを敏感に察知することが必要です。観察力に長けている人なら、相手の相槌の打ち方や視線などから素早く察知し、適切なタイミングで切り上げられるでしょう。
物事をポジティブに捉える人
飛び込み営業は、基本的には断られることのほうが多い営業方法です。そのため、断られるたびに落ち込んでいるようでは、精神的に参ってしまいます。断られても、「この経験を次の訪問に活かそう!」とポジティブに考えられる人なら、あまり自分を追い込まずに営業を続けていけるでしょう。
また、気持ちが落ち込んでいると表情や態度にも出てしまい、さらに断られやすくなるかもしれません。明るい気持ちで訪問するためにも、物事をポジティブに捉える性格が好ましいといえます。
営業攻略を楽しめる人
飛び込み営業は、簡単には成果が出ない営業方法です。簡単には成功を体験できないからこそ、次のアポイントを取れたり、自社商品・自社サービスが売れたりすると、大きな喜びを味わえます。
飛び込み営業を「難易度の高いゲーム」だと捉えるなら、攻略する(=成果を出す)のも楽しめるかもしれません。うまく攻略できなかったときは、次回はどうすべきかを考え、成功率を高めていきましょう。
気持ちの切り替えが早い人
ポジティブな性格の人でも、相手からきつい言葉を投げかけられることが続くと、「わたしは営業に向いていないのだろうか」と落ち込んでしまうかもしれません。ネガティブな気持ちを引きずらずに営業を続けるためにも、気持ちの切り替えが早い人が向いているといえます。
気持ちの切り替えが早いなら、飛び込み営業で望ましくない経験をした場合でも、気持ちを引きずらず、笑顔で次の訪問に向かえるでしょう。気持ちをうまく切り替えられないときは、少し休憩してリフレッシュしてから次の訪問に向かうようにしてください。
行動力のある人
飛び込み営業は、今まで行ったことがない場所に出かけ、会ったことがない人に会う営業手法です。そのため、どこにでも飛び込んでいける行動力のある人に向いている手法といえます。
慣れないうちは、ドアをノックする前に、「追い返されないだろうか?」「きつい言葉をかけられないだろうか?」と悩んでしまうかもしれません。しかし、悩んでいても何も前に進みません。不安な気持ちを断ち切り、まずは一歩踏み出すことが大切です。
飛び込み営業に向いていない人とは?
次の特徴に当てはまる人は、飛び込み営業に向いていない傾向にあります。
- 感情的になりやすい人
- 失敗を恐れる人
- 物事を深刻に受け止めすぎる人
自分の弱みを克服するために、あえて飛び込み営業にチャレンジするのも一つの方法です。しかし、期待するような営業成果を上げられないだけでなく、向いていないことにチャレンジすることが精神的に負担になる可能性があります。上司と話し合った上で、インサイドセールスなどを担当してみてもよいかもしれません。
感情的になりやすい人
感情的になりやすい人は、飛び込み営業に向いていない可能性があります。アポイントを取ってから訪問する営業とは異なり、飛び込み営業では相手が自分を待っていない状態で訪問するため、予期せぬ強い言葉を浴びせられるかもしれません。感情的に言い返してしまうと、販売につながらないばかりか、相手が自社に対してよくないイメージを持つようになるでしょう。
また、飛び込み営業は成果が数字で表れるため、契約を取れない状態が長く続くと、モチベーションを維持するのが難しくなることがあります。感情的になって、「もう飛び込み営業なんて止めたい」と投げ出してしまうのでは、望ましい成果は得られません。飛び込み営業の担当者には、気長に何年も挑み続けるスタンスが求められるといえます。
失敗を恐れる人
そもそも飛び込み営業は成功率の低い営業方法のため、失敗を過度に恐れる人には向いていません。少々の失敗は仕方のないことだと割り切ることが大切です。
ただし、失敗から学ぶことも大切です。失敗を恐れるのではなく、失敗から何かを得ようとする気持ちがあれば、時間はかかっても飛び込み営業から成果を得られるでしょう。
物事を深刻に受け止めすぎる人
物事を深刻に受け止めすぎる人には、飛び込み営業は向かない可能性があります。相手から心ない言葉を浴びても、「たまたま虫の居所が悪かったのだろう」と聞き流すことが大切です。
ただし、相手のニーズ分析やよりよい営業へのヒントにつながることもあるため、相手が話した内容をすべて聞き流してはいけません。たとえば「忙しい時間帯に来るな」と相手が怒鳴ったときは、素直に謝り、手が空く時間を教えてもらえるように頼んでみましょう。また、同業他社を営業するときには、教えてもらった時間を参考にして訪問時間を決められます。
物事を深刻に受け止めることは長所でもありますが、深刻に受け止めすぎることは、気持ちの切り替えを必要とする飛び込み営業においては好ましいことではありません。重要なポイントは押さえつつ、適度に聞き流す力も身につけるようにしましょう。
まとめ
飛び込み営業は時代遅れな営業方法ではありません。接点がない相手や、電話番号や社名などの情報が何もない相手と出会い、自社商品・自社サービスを紹介するためにも、今後も飛び込み営業は活用され続けると考えられます。
しかし、従来式の飛び込み営業では効率性が低いため、今の時代に合わせてアップデートをすることが必要です。インサイドセールスと組み合わせたり、飛び込み営業で得られた顧客のニーズや反応をデータ化したりすることで、よりよい営業につなげていきましょう。