【調査結果】営業に生成AIはどう活用できる?明日から使える業務効率化テクニックも紹介

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【調査結果】営業に生成AIはどう活用できる?明日から使える業務効率化テクニックも紹介

日々の営業活動において、「商談や顧客とのコミュニケーションにもっと時間をかけたい」「単純な事務作業を減らしたい」と感じることはないでしょうか。

直接的には成約や売上アップにつながらない事務作業に時間を取られてしまっていることは、多くの営業担当者が抱える共通の課題です。

近年、この状況を大きく変えるテクノロジーとして「生成AI」が急速に進化し、営業における活用にも注目を集めています。

本記事では、営業担当者・管理職397名に聞いた生成AI活用に関する独自調査の結果も交えながら、明日から自身の「営業アシスタント」としてAI活用を始めるための具体的な方法を解説しています。

この記事を読めば、AIを駆使して業務効率を飛躍的に向上させ、創出した時間で顧客との信頼関係構築といったコア業務に集中することができるようになります。

【無料レポート】BtoBセールスにおける生成AI活用実態調査

目次

    【調査結果】生成AIを活用しやすい業務とは?

    生成AIは、営業活動のあらゆる場面で活用できる可能性を秘めています。では、実際の営業現場では、具体的にどのような業務で生成AIが活用されているのでしょうか。

    今回、BtoB企業の営業部門担当者・責任者397名を対象に「普段の業務で生成AIを活用している業務」についてアンケート調査を実施しました。

    【調査概要】

    • 調査対象:調査回答時にBtoB企業の営業部門担当者・責任者、商談創出に携わっており、業務で生成AIを利用している方と回答したモニター
    • 調査期間:2025年6月17日~2025年6月18日
    • 調査方法:インターネット調査
    • 調査元:株式会社ラクス
    • モニター提供元:PRIZMAリサーチ
    • 有効回答数:397名

    結果は以下の通りです。

    「普段の業務で生成AIを活用している業務」についてアンケート調査

    『営業メール・提案文作成(63.0%)』と回答した方が最も多く、『議事録の要約(44.1%)』『トークスクリプト作成(36.5%)』と続きました。

    この調査結果から、「メール作成」「議事録作成」「トークスクリプト作成」といった、定型的でありながらも時間を要する事務作業に、多くの営業担当者が課題を感じていることが明らかになりました。

    生成AIは、まさにこれらのテキストベースの業務を自動化・効率化することを得意としており、現場のニーズと技術の特性が合致していると言えるでしょう。

    本調査の完全版レポートは以下より無料でダウンロードいただけます。

    資料イメージ

    BtoBセールスにおける
    生成AI活用実態調査

    • 生成AIが活用されている業務領域は?
    • 生成AI活用による受注率への影響は?

    【調査結果】生成AIで業務時間はどれくらい削減できる?

    次に、実際に生成AIを活用することで、どの程度の業務時間削減が期待できるのでしょうか。前述の調査で上位に挙がった業務について、生成AI活用による実際の削減時間を調査しました。

    各業務で最も多かったのは「1分〜30分未満」の時間削減であり、特に『営業メール・提案文作成(56.8%)』や『商談準備の情報収集(50.5%)』など文章を扱う定型作業で時間削減の傾向が際立ちました。

    生成AI活用による実際の削減時間の調査

    また、提案資料の作成や商談準備のための情報収集では、1時間以上の削減効果を感じているケースも一定数見られ、もともと時間を要する業務ほど、生成AIの活用による業務負担の軽減を実感しやすい傾向があると考えられます。

    この時間を、顧客との対話や、より戦略的な提案の準備といったコア業務に充てることができれば、営業成果の向上に大きく貢献することは間違いありません。個人のスキルとしてAIを導入するだけでも、働き方を大きく変革できる可能性がデータから示唆されています。

    本調査では、生成AI活用による受注率改善への影響についても調査しています。気になる方は以下より完全版の調査レポートをダウンロード(無料)の上、ご確認ください。

    【無料DL】BtoBセールスにおける生成AI活用実態調査

    生成AI活用による受注率

    生成AIは営業のココで使える!目的別活用例7選

    生成AIは、営業活動のさまざまなフェーズで強力なアシスタントとなります。ここでは、具体的な7つの目的別に、生成AIの活用例を解説します。

    【事前準備】情報収集・ターゲティング

    商談の成約率を高めるには、顧客を深く理解するための事前準備が不可欠です。生成AIは、膨大な情報の中から必要なデータを抽出し、整理する作業を大幅に効率化します。

    業務例 概要
    競合分析 ターゲット企業の競合製品やサービス、市場でのポジショニングをAIに調査させ、自社製品の優位性を明確にするための情報を収集する。
    業界トレンドの把握 顧客が属する業界の最新ニュースや技術動向、法改正などの情報を要約させ、的確な示唆や情報提供に繋げる。
    キーパーソン情報の整理 企業のウェブサイトやニュースリリースから、商談相手の経歴や関心事を抽出し、アイスブレイクや関係構築に役立つ情報を整理する。

    【アプローチ】メール・トークスクリプト作成

    新規顧客へのアプローチは、営業活動の入り口であり、その質が後の展開を大きく左右します。生成AIを活用することで、パーソナライズされた質の高いコミュニケーション文案の作成を効率化することができます。

    業務例 概要
    パーソナライズメールの文面生成 顧客の企業情報や業界、役職に合わせて、興味を引く件名や冒頭文を複数パターン生成させ、ABテストに活用する。
    トークスクリプトの作成 商品やサービスの特長と、ターゲット顧客の想定課題をもとに、説得力のあるトークスクリプトのたたき台を作成する。
    切り返しトークの準備 顧客から想定される反論や質問をAIに予測させ、それに対する効果的な切り返しトークを複数用意しておくことで、商談をスムーズに進める。

    【商談準備】提案書の構成案作成・壁打ち

    顧客の課題を解決し、受注に繋げるためには、論理的で説得力のある提案が不可欠です。生成AIは、提案の質を高めるための壁打ち相手や構成案作成のパートナーとしても活用することができます。

    業務例 概要
    提案書の骨子作成 顧客の課題、自社製品の提供価値、導入事例などをインプットし、顧客に響くストーリーラインに基づいた提案書の構成案を自動生成する。
    提案内容の壁打ち 作成した提案内容について、「この提案の弱点は?」「顧客からどのような質問が想定されるか?」などをAIに問いかけ、客観的なフィードバックを得ることで、提案の精度を高める。
    データや事例の検索 提案内容を補強するための市場データや、類似業界の成功事例をAIに検索・要約させ、提案書に厚みを持たせる。

    【商談中】リアルタイム議事録・論点整理

    商談中は、顧客との対話に集中することが最も重要です。生成AIやAIツールを活用すれば、議事録作成の負担がなくなり、商談の質向上につながります。

    業務例 概要
    リアルタイム文字起こし オンライン商談ツールと連携可能なAI議事録ツールを使い、会議中の発言をリアルタイムでテキスト化できる。
    重要キーワードのハイライト 発言の中から「課題」「予算」「納期」などの重要キーワードをAIが自動で抽出し、ハイライトすることで、商談の要点をリアルタイムで把握できる。
    論点の整理と次のアクションの確認 商談の最後に、AIが要約した決定事項やネクストアクションを確認することで、認識の齟齬を防ぐ。

    【商談後】お礼メール・議事録の清書と要約

    お礼メールなどで商談後に迅速なフォローを行うことは、顧客との信頼関係を深める上で極めて重要です。生成AIを使えば、これまで時間がかかっていた議事録の要約やメール作成が瞬時に完了します。

    業務例 概要
    議事録の自動要約・清書 商談の録音データや文字起こしテキストから、決定事項、ToDo、確認事項などを抽出し、構造化された議事録を自動で作成する。
    お礼メールの自動生成 作成された議事録の内容をもとに、商談の要点や決定事項を盛り込んだ、具体的で丁寧なお礼メールの文案を自動生成する。
    CRM/SFAへの活動記録の自動入力 議事録やメールの内容を解析し、CRM/SFAの活動記録フォーマットに合わせてテキストを生成し、入力作業を効率化する。

    【フォロー】顧客に合わせた継続的な情報提供

    顧客との関係を維持し、LTV(顧客生涯価値)を最大化するためには、継続的なフォローが欠かせません。生成AIを活用することで、顧客一人ひとりに合わせた情報提供やそれに使用するコンテンツ作成を効率化することができます。

    業務例 概要
    パーソナライズされたメルマガの作成 顧客の業界や過去の購買履歴、関心事に基づいて、有益と思われるニュースや関連記事を収集・要約し、メールマガジンのコンテンツを作成する。
    アップセル・クロスセルの提案 既存の顧客データや利用状況を分析し、追加で提案すべき商品やサービスをAIが予測し、その提案理由を言語化する。
    定期的なコミュニケーションのきっかけ作り 顧客のプレスリリースや人事異動などの情報をトリガーに、お祝いや情報提供のメール文面をタイムリーに作成する。

    【分析・改善】失注理由の分析・活動報告

    営業活動の成果を最大化するには、日々の活動をデータに基づいて振り返り、改善を続けることが重要です。生成AIを活用することで、データ分析や報告業務を効率化し、データドリブンな営業活動を実現できます。

    業務例 概要
    失注案件の分析 CRM/SFAに蓄積された失注案件のデータ(商談議事録、メールのやり取りなど)をAIに分析させ、失注の共通パターンや原因を特定し、改善策の立案に繋げる。
    営業活動報告の自動作成 自身のカレンダーやCRM/SFAの活動記録から、週間・月間の活動内容(訪問件数、商談時間、主要なやり取りなど)を抽出し、報告書を自動生成する。
    KPI進捗の分析と示唆 目標KPI(重要業績評価指標)に対する現在の進捗状況をデータから分析し、「このままでは未達の可能性があるため、A社へのアプローチを強化すべき」といった具体的なアクションプランの提示を受ける。

    コピペOK!明日から営業に使えるAI活用テクニック【プロンプト例付き】

    ここでは、前章で紹介した活用シーンの中から、特に多くの営業担当者が課題と感じている4つの業務について、具体的なプロンプト(AIへの指示文)を交えながら、明日からすぐに実践できるテクニックを解説します。

    プロンプト例①:5分で完成!質の高い「新規アポ獲得メール」作成術

    新規アポ獲得メールは、最初の接点となる重要なコミュニケーションです。相手に「会ってみたい」と思わせる、パーソナライズされたメールをAIで効率的に作成しましょう。

    【プロンプトのポイント】

    • 役割 : 自分が何者であるかを明確に定義する。
    • 目的 : このメールで何を達成したいのかを伝える。
    • 背景 : ターゲット企業や自社サービスの情報を提供する。
    • 指示 : 作成してほしいメールの形式やトーンを指定する。

    ▼基本プロンプト例(コピペして改変OK)

    #役割
    あなたは、BtoB向けの商談獲得ツール「(自社サービス名)」を提供している企業の優秀なインサイドセールスです。

    #目的
    以下のターゲット企業に対して、サービスの紹介とオンラインでのご挨拶(15分程度)を目的としたアポイントメントを獲得するための、丁寧かつ魅力的なメールを作成してください。

    #背景
    * **自社サービス:** (自社サービス名)。営業部門のメール対応業務を効率化し、商談創出に貢献するツールです。主な機能は(機能1)、(機能2)、(機能3)です。
    * **ターゲット企業:** 株式会社〇〇
    * 事業内容:〇〇業界向けのSaaSプロダクト開発
    * 想定される課題:事業拡大に伴い、営業担当者一人あたりの問い合わせ対応件数が増加し、対応の質が低下している可能性がある。重要なリードへの返信が遅れている可能性がある。
    * **送付相手:** 営業部長 〇〇様

    #指示
    * 件名は、開封したくなるような具体性と興味を引く内容にしてください。
    * ターゲット企業の課題に寄り添い、自社サービスがどのように貢献できるかを簡潔に示してください。
    * メールのトーンは、プロフェッショナルかつ丁寧にお願いします。
    * 最後に、具体的な日程候補を3つ提示してください。

    このプロンプトを使うことで、ターゲットに最適化されたメール文面が数秒で生成することができます。

    ここで重要なのは、出力されたものをそのまま使用するのではなく、全くの新規顧客なのか、過去に取引があるのかなど状況に応じて文面を調整することです。

    たたき台は生成AIに作成してもらい、微調整は人間が行うことでクオリティを落とさず時間を削減してアポメールを作成することができます。

    状況別のアポメールの例文は、下記の記事にて解説しているので、合わせてご覧ください。

    関連記事はこちら【状況別例文10選】商談が獲得できるアポイントメールの書き方と件名のコツ

    プロンプト例②:もう悩まない!商談後の「お礼メール」自動生成術

    商談後のお礼メールは、スピードが命です。議事録の内容を反映した具体的なメールを即座に送ることで、顧客の熱量を維持し、信頼関係を深めることができます。

    【プロンプトのポイント】

    • 商談の議事録(箇条書きでも可)をAIに読み込ませる。
    • お礼、決定事項の確認、ネクストアクションの3点を必ず含めるように指示する。

    ▼基本プロンプト例(コピペして改変OK)

    #役割
    あなたは、丁寧で仕事が早い営業担当者です。

    #目的
    以下の商談議事録をもとに、商談相手である株式会社△△の佐藤様へ送るお礼メールを作成してください。

    #商談議事録
    * 参加者:自社(山田)、株式会社△△(佐藤様、鈴木様)
    * 日付:2025年7月7日 14:00-15:00
    * 商談内容の要点:
    * 佐藤様より、現在の営業チームではメールの返信遅れが課題との説明あり。
    * 当社のサービス「(自社サービス名)」のデモを実施。特にメール共有機能に関心が高い様子。
    * ご質問:セキュリティ対策について。→〇〇の対策を実施していると回答。
    * 決定事項:
    * 次週、佐藤様の上長である田中部長を含めて、再度オンラインで説明の機会をいただく。
    * ネクストアクション(自社):
    * 本日中に、本日の議事録とサービス資料を送付する。
    * 日程調整ツールで、次週の候補日を連絡する。

    #指示
    * 件名に「【株式会社(自社名)】本日の御礼(〇〇様)」と入れてください。
    * まずは、貴重な時間をいただいたことへの感謝を伝えてください。
    * 商談で確認した課題と、それに対する自社サービスの貢献可能性を簡潔に振り返ってください。
    * 決定事項とネクストアクションを明確に記載してください。
    * 最後に、相手のビジネスの成功を願う一文を添えて締めくくってください。

    プロンプト例③:1分で要点把握!「オンライン会議」の自動要約術

    長時間の会議の録音データや文字起こしテキストを、要点だけをまとめた議事録に変換するプロンプトです。これにより、情報共有のスピードと精度が格段にアップします。

    【プロンプトのポイント】

    • 長いテキストデータを要約させる場合は、一度に処理させず、分割して入力するか、ファイル読み込みが可能なAIツールを利用する。
    • 要約の形式(サマリー、決定事項、ToDoリストなど)を具体的に指定する。

    ▼基本プロンプト例(コピペして改変OK)

    #役割
    あなたは、非常に優秀なビジネスアナリストです。

    #目的
    以下の会議の文字起こしテキストを読み込み、要点をまとめた議事録を作成してください。

    #指示
    以下のフォーマットに従って、議事録を作成してください。
    * **会議名:**
    * **日時:**
    * **参加者:**
    * **アジェンダ:**
    * **サマリー(300字以内):**
    * **決定事項(箇条書き):**
    * **ToDoリスト(誰が・いつまでに・何をするか):**
    * **懸念事項・確認事項(箇条書き):**

    #会議の文字起こしテキスト
    (ここに、会議の文字起こしテキストを貼り付ける)

    営業で人気の生成AIツール3選

    ここでは、弊社が実施した調査「BtoBセールスにおける生成AI活用実態調査」でわかった、営業現場でよく使われている生成AIツール上位3つをご紹介します。

    営業現場でよく使われている生成AIツール上位3つの紹介

    「現在、業務で利用している生成AIツール・サービス」について尋ねたところ、『ChatGPT(57.9%)』と回答した方が最多となり、『Microsoft Copilot(31.2%)』『Google Gemini(31.0%)』と続きました。

    3つとも無料で始められる代表的な生成AIツールですが、それぞれに得意なことがあるため、自身の業務スタイルや主に使っているIT環境に合わせて選ぶのがポイントです。それぞれのツールの特徴や得意な領域を表にまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

    本調査の完全版レポートは以下より無料でダウンロードいただけます。
    BtoBセールスにおける生成AI活用実態調査

    ツール名 特徴 得意なこと こんな営業担当者におすすめ
    ChatGPT 対話形式で自然な文章を生成。汎用性が非常に高く、アイデア出しから文章作成まで幅広く対応可能。 ・メールや提案書のドラフト作成
    ・提案内容の壁打ち
    ・トークスクリプトの作成
    まずは幅広く生成AIを試してみたい方。文章作成業務を効率化したい方。
    Microsoft Copilot Microsoft 365との連携が強力。Bing検索と連携し、リアルタイム性の高い情報収集が可能。 ・最新の業界ニュースや競合情報の収集
    ・Word/PowerPointでの資料作成支援
    ・Teams会議の要約
    Office製品(Word, Excel, PowerPoint)を日常的に利用している方。最新情報のリサーチを効率化したい方。
    Google Gemini Google Workspaceとの連携が強み。マルチモーダルな情報処理(テキスト、画像など)に優れる。 ・Gmailでのメール文面作成支援
    ・Google Meetの議事録要約
    ・Googleドライブ内の情報検索
    Google Workspace(Gmail, Drive, Meetなど)をメインで利用している方。リサーチやデータ整理を効率化したい方。

    ChatGPT(GPT-4o):文章作成から壁打ちまでこなす万能アシスタント

    OpenAI社が開発した、最も有名な対話型AIです。無料版でも十分に高性能であり、最新モデルの「GPT-4o」は、より高速で自然な対話が可能になっています。その強みは、あらゆる業界・業務に対応できる圧倒的な汎用性です。

    本記事で紹介したプロンプト例は、このChatGPTでそのまま活用できます。まずはこのツールから触れてみるのがおすすめです。

    Microsoft Copilot:Web検索と連携し、最新情報のリサーチに最適

    Microsoftアカウントがあれば誰でも無料で利用できます。最大の特徴は、Word、Excel、PowerPointといったMicrosoft 365の各アプリケーションとの深い連携(※一部有料機能)と、最新の検索エンジン「Bing」と統合されている点です。

    これにより、インターネット上の最新情報にアクセスしながら、提案書や報告書といったドキュメント作成をシームレスに行えます。商談前のリアルタイムな情報収集に絶大な効果を発揮します。

    Google Gemini:Google Workspaceと連携する強力なリサーチアシスタント

    Googleが開発した生成AIで、その最大の強みはGoogle Workspaceとの連携です。Gmailでメールを作成しながら文面を提案させたり、Google Meetの会議内容を要約させたり、Googleドライブに保存した膨大な資料の中から必要な情報を自然な言葉で探し出したりと、普段の業務フローにスムーズに組み込めます。

    Googleのサービスをメインで利用している営業担当者にとっては、最も親和性が高く、業務を効率化する上で使いやすいツールと言えるでしょう。

    生成AIを使いこなすための2つの注意点

    生成AIは強力なツールですが、その特性を理解し、適切に利用することが重要です。ここでは、個人のスキルとしてAIを使いこなす上で、必ず守るべき2つの注意点を解説します。

    注意点1:情報漏洩のリスク管理

    無料の生成AIサービスに入力した情報は、AIの学習データとして利用される可能性がある点には注意が必要です。そのため、顧客の個人情報や、自社の未公開情報、機密情報などを絶対に入力してはいけません。以下の対策を講じるようにしましょう。


    このリスク管理は、自身のスキルを守るだけでなく、顧客と自社からの信頼を守る上で最も重要なポイントです。

    対策①:情報を一般化・抽象化する

    プロンプトに入力する際は、「株式会社〇〇」のように企業名を伏せ字にしたり、「高機能なSaaSプロダクト」のように具体的な製品名を抽象化したりする工夫が必要です。

    対策②:法人向けプランを検討する

    もし組織として本格導入する場合は、入力したデータが学習に利用されないことが保証されている法人向けの有料プラン(ChatGPT Enterpriseなど)を選定することが不可欠です。

    注意点2:AIの回答は鵜呑みにしない

    生成AIは、時として事実に基づかない、もっともらしい嘘の情報を生成することがあります。これを「ハルシネーション(幻覚)」と呼びます。

    AIが生成した統計データ、法律に関する情報、専門的な技術情報などを、そのまま提案書やメールに使用するのは非常に危険です。

    対策としては、必ずファクトチェックを行うようにしましょう。AIが出力した情報は、あくまで「たたき台」として捉え、特に重要な情報については、必ず公的な情報源や信頼できるWebサイトで裏付けを取る(ファクトチェック)という習慣が不可欠です。

    すべてAIに依存するのではなく、AIを壁打ち相手やアシスタントとして使いこなし、最終的なアウトプットの品質に責任を持つのは、営業担当者自身であることを常に意識しておくことが重要です。

    まとめ:生成AIをアシスタントにしてコア業務に集中しよう

    本記事では、営業担当者が生成AIを活用し、業務効率を飛躍的に高めるための具体的な方法を、調査データやプロンプト例を交えて解説しました。

    多くの営業担当者が時間を取られているメール作成や議事録作成といった事務作業は、生成AIが最も得意とする領域です。これらの業務をAIに任せ、空いた時間を顧客との対話や創造的な提案を練るといったコア業務に充てることで商談やその先の成約にポジティブな影響を与えることができます。

    生成AIは、仕事を奪う「脅威」ではありません。うまく付き合えば、24時間365日文句も言わずに働いてくれる、この上なく優秀な「アシスタント」となります。

    まずは本記事でご紹介した無料ツールやプロンプトを活用し、今日の商談のお礼メール作成からAIに手伝わせてみてはいかがでしょうか。

    商談獲得特化型ツール
    配配メールBridge

    商談獲得に特化した「配配メールBridge」は、初心者でも簡単に新規顧客開拓を始められるMAプランです。

    シンプルな設定画面と専門知識不要の操作で、誰でもすぐに使い始められます。さらに、専任担当による無償の導入活用支援や、充実のアフターフォローで、安心してご導入いただけます。

    導入企業様の成功事例や改善要望を活かし、常にアップデートしていくことで、お客様の成果最大化に貢献いたします。

    この記事の執筆者

    大塚 陽生執筆者のXへのリンク
    株式会社ラクス
    ラクスクラウド企画部 オンラインプロモーション課
    執筆者のXへのリンク
    大塚 陽生

    広告代理店の営業&ウェブ広告の運用担当として6年間従事し、2019年4月ラクス入社。

    オンラインマーケティングチームに所属し広告運用や営業メールの運用を担当。

    メルラボでは、主に自身のメール配信実績をもとにした記事を作成。