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アウトバウンド営業とは。インバウンドとの違いや代表的な手法も解説!

営業にはいくつかの手法があり、目的に応じて使い分けることが重要となります。新規顧客の獲得や見込み客の発掘などを目的とした営業の場合、有効となるのがアウトバウンド営業です。そこで今回は、アウトバウンド営業とはどのようなスタイルの営業なのか、そして代表的な手法についてもご紹介します。
目次
アウトバウンド営業

営業は大きく分けると「アウトバウンド営業」と「インバウンド営業」の2つに分類することができます。そのうちのひとつである「アウトバウンド営業」は、すでに多くの企業で行われている一般的なものです。しかし、正確な定義や意味がわからないという方は少なくないようです。ここではまず、アウトバウンド営業の定義やメリット・デメリットについてご紹介します。
アウトバウンド営業とは
もともとアウトバウンドという言葉には「外国行きの」といった意味があります。こういってしまうと、海外に対する営業だと思われてしまうかもしれません。
この言葉は業界によって使われ方が異なり、混乱してしまうケースが多いので注意が必要です。今回ご紹介する営業におけるアウトバウンドとは、企業から「外に向かって」という意味になります。
アウトバウンド営業は「企業側から顧客に対してアプローチをかける営業スタイル」のことです。企業発の営業活動は、すべてアウトバウンド営業に分類することができます。詳しくは後述しますが、昔から行われている飛び込み営業やテレアポなどもすべてアウトバウンド営業です。
アウトバウンド営業のメリット
アウトバウンド営業の最大のメリットは、企業側で営業する相手を選べるという点です。たとえば、新しい商品やサービスの実績作りを目的としているのであれば、知名度の高い大企業などに営業をかけることで目的に近づくといった営業が可能です。
また、ビジネスの拡大や売上のアップを目指す上で顧客の新規獲得は欠かせません。アウトバウンド営業であれば、企業側から見込み客にアプローチをかけることによって顧客化を目指すことができます。スタートしたばかりの企業で、とにかく新規の顧客を必要としている場合などにおいてもアウトバウンド営業は有効です。
このように、さまざまな目的に合わせた営業活動を行えるという点はアウトバウンド営業の強みでありメリットです。
アウトバウンド営業のデメリット
アウトバウンド営業には上記の通り多くのメリットがありますが、一方でデメリットもいくつかあります。
企業側からアクションを起こすため、ターゲットが必ずしも自社の商品やサービスに興味を持っているとは限りません。そのため、アプローチをかけても成果を得られないとケースが多くなります。
実際に、アウトバウンド営業の代表的な手法であるテレアポによるアポ獲得率は、1~4%程度といわれており、そこから受注につながる確率はさらに低くなります。つまり、100件のアプローチをかけたとしても、売上につながるのは1~2件程度と考えられるのです。このように、営業活動の効率はどうしても低くなってしまいがちです。
特に、近年では購買に関する意思決定を自分で行いたいという消費者が増え、企業側からのアプローチが嫌われやすい傾向もあります。そのため、営業担当者のモチベーション低下や人手不足といった問題が生じる可能性も考えられます。
インバウンド営業

インバウンド営業とは、アウトバウンド営業の対義語にあたります。前述の通り、アウトバウンド営業は企業側から顧客に対してオファーを出すスタイルの営業です。それに対してインバウンド営業は、顧客からの問い合わせやアプローチに応じて営業をかけるのが特徴です。
インバウンド営業とは
インバウンド営業では企業側からはアプローチをかけることはありません。もちろん、広告を打つなど仕掛けは行いますが、基本的にこちらから特定のターゲットを狙って営業をかけることはありません。つまり、アウトバウンド営業とは真逆の営業スタイルなのです。
関連記事はこちらインバウンドマーケティングの重要性やメリット、注意点を解説
インバウンド営業のメリット
インバウンド営業の場合、顧客からのアクションでスタートすることもあり、最初の段階でターゲットは興味を持ち、購買を検討しているケースがほとんどです。近年、消費者の購買行動が自発的なものへとシフトしていることもあり、消費者自らアクションを起こした場合はそのまま受注につながることが多い傾向にあります。そのため、営業効率の面ではインバウンド営業に利があるといえます。
インバウンド営業はこのように営業効率が高く、それだけ営業生産性が高いため営業担当者への負担も小さくなります。結果につながりやすいため、モチベーションを維持しやすいという点もメリットです。
インバウンド営業のデメリット
インバウンド営業は顧客側からのアクションを受ける形になります。そのため、マーケティングがうまくいかなければ、営業対象がいなくなってしまうという点が最大のデメリットです。
顧客のニーズや購買行動は大きく変化しつつあり、単に多くの広告を打てばそれだけ集客できるというわけではありません。そのため、高いマーケティングスキルが求められます。
アウトバウンド営業と比較すると、見込み客の質をコントロールしにくいという点もデメリットです。マーケティングの方法によってはある程度ターゲットを絞ることができますが、場合によってはほとんど成果につながらない見込み客ばかりを集めてしまい、営業効率が下がってしまうというリスクもあります。
アウトバウンド営業の手法4選
続いてアウトバウンド営業の代表的な手法と、その特徴についてご紹介します。
飛び込み営業
飛び込み営業は、ターゲットを直接訪問して営業を行うという手法です。アウトバウンド営業のもっとも代表的な手法で、古くから多くの企業で行われています。直接的に商品やサービスを売り込むことができる一方で、多くの人的リソースを要するというデメリットもあります。
テレアポ
テレアポも、飛び込み営業と並んでアウトバウンド営業の代表的な手法のひとつです。
電話によってアポイントを獲得することを目的とした手法で、短時間で多くのターゲットにアプローチできるというメリットがあります。しかし、ターゲットが的確に絞り込めていないとアポ率・商談化率が低くなってしまい、営業効率が下がるというデメリットもあります。
メールマーケティングとテレマーケティングの組み合わせによって営業効率を改善した例は、下記の記事をご覧ください。
関連記事はこちらメールマーケティングとテレマーケティングの組み合わせで、見込み顧客のフォローと営業活動の効率化を実現!
関連記事はこちら【営業強化】テレマーケティングの基礎から効果的な活用法をご紹介
セールスレター・DM
セールスレターやDMも、使い方によっては営業の成果を大きく高められるアウトバウンド営業です。
セールスレターは一部では効果的に活用されていても組織の中でノウハウが共有されにくいという欠点があることから、見える化して成功例を共有することをおすすめします。DMは同時に多数の顧客と接点を持てるというメリットがあり、開封率を高める工夫を重ねることで成果に結び付きやすくなります。
どちらの手法もやみくもに顧客に送付するばかりではコストが膨らみやすくなるため、ツールを利用して効率化をはかることが大切です。
インバウンド営業手法4選
インバウンド営業の代表的な手法としては、次の4種類が挙げられます。
自社イベント・セミナー
自社イベントやセミナーを開催して申し込みのあった参加者に対してアプローチするのは、インバウンド営業の効果的な手法のひとつです。
自社イベントやセミナーに自主的に申し込む見込み客は、すでに自社の商品やサービスに何らかの興味を持っている可能性が高いといえます。そのため、自社の商品やサービスを全く知らない見込み客にアプローチするよりも成約の可能性は高く、効率的に売上を上げやすいと考えられます。
Webサイト
自社のWebサイトで見込み客に有益な情報を発信し、興味・関心を高めて問い合わせにつなげることで売上につなげるインバウンド営業もあります。
Webサイトにお問い合わせフォームなどを設置しておき、問い合わせがあった見込み客に対してアプローチすることで高い成約率が期待できます。さらにWebサイトへの集客のため、リスティングなどの広告や自社メディアなどを活用したコンテンツマーケティングを併用することで、より効果が高まります。
メルマガ配信
メルマガ配信によって購読者に定期的な情報発信を行い、企業やサービスへの興味・関心を高めたり親近感を持たせたりすることで最終的に購入につなげる方法も考えられます。
メルマガ配信は自社の商品やサービスを一方的にアピールするよりも、「ユーザーにとって有益な情報は何か」を考えながら配信することがユーザーの興味を引くポイントになります。
SNS
自社のSNSアカウントを運用し、ファンを増やして購入につなげるのも有効なインバウンド営業手法のひとつです。
近年では多くのユーザーがSNSアカウントで情報収集を行っているため、SNS上で積極的に情報発信を行うことで自社のファンを増やしたり、ブランド力の向上をはかったりなどが期待できます。
営業を効率化する方法
営業を効率化するためには、CRMやSFAの活用が有効です。それぞれの特徴やメリットについて簡単にご紹介します。
CRMの活用
「Customer Relationship Management」の頭文字を取ったCRMは、顧客情報を効率的に管理するための顧客管理システムを指します。
年齢や性別をはじめとした顧客の属性、商品の購買情報、イベント申し込みの有無、興味・関心など既存顧客の情報を詳細に管理して、関係維持やナーチャリング(見込み客の態度変容)に活用できるのが特徴です。
CRMで顧客をさまざまな条件で振り分けることによって手厚いフォローが可能になり、リピーター率や顧客満足度の向上につなげることができます。
SFAの活用
「Sales Force Automation」の頭文字を取ったSFAは、組織の営業活動を支援する営業支援システムです。
見込み客の基本情報やアプローチ状況、ヒアリングの結果などを詳細に記録してデータベース化し、商談の過程を可視化して最適なフォローを可能にします。
SFAを利用して「属人化しやすい」という営業活動の問題点を解消し、マーケティング部門や担当者間の引継ぎをスムーズにすることで、効率的な成約に結び付くというメリットも考えられます。ノウハウの共有が容易になるため、新人の育成にも重宝するでしょう。
関連記事はこちらMA・SFA・CRMの違いって?各システムの連携で生まれるメリットも解説
まとめ
アウトバウンド営業は古くから行われている営業スタイルのひとつで、手法の選択肢も多く、さまざまなメリットがあります。一方でインバウンド営業と比較すると、営業効率・営業生産性が低くなりがちといったデメリットもあります。
ツールを使ったメルマガ配信などによって、アウトバウンド営業のデメリットを解消することも可能ですので、営業に関する悩みを抱えているのであれば、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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